どうも、なつきです。
この前講演会に参加した際にメモを取っていて、
「あ、書き間違えた!消せない!!」って思ったら
フリクションボールペンを使っていて消せてラッキー笑
という体験があったのですが、
そういえば、消せないボールペンていつの間にか
出現して当たり前に使っているよな〜ってことに気づきました。
そこで気になって調べてみることにしたんですけど、
・なぜ開発され、
・なぜ売れたのか、
そこにはマーケティングに基づく戦略がありました。
今では何気なく使っている
フリクションボールペンにも
ちゃんと理由があって広まっているので
今回はその事例を紹介していきますね。
良いものを作れば売れる?
商品を作る側としては
良いものを作ることが目的になります。
マーケティングを学ぶ前の僕は単純に考えれば、
良いものを作れば売れると思っていました。
しかし、ものごとはそんなに単純ではありません。
たとえ良いものを作ったとしても、
ニーズ(欲しいという欲求)が
無ければ売れないのです。
世の中には良い商品であふれていますが、
良いものを作っても売れないのには理由があります。
そこにニーズが無いからなのです。
そのため、ニーズを探っていく必要があります。
フリクションボールペンとはどのようなもの?
さて、今回はフリクションボールペンの話でしたけど、
そもそもフリクションボールペンとはどのようなものなのか。
僕も使っていますが、
先ほど書いたように字を書くだけでなく、
消すこともできるボールペンのことです。
ボールペンと言えば消えないのが一般的ですが
あえて消せるようにしています。
実際に消えるボールペンというものに違和感もあり、
開発に反対する人たちもいたようですが
消せるボールペンの開発は継続されました。
ただ当初は消せるボールペンではなく、
色が変えられるボールペンでした。
実際に販売されましたが、
色を変えることが目的では、
そこにニーズが無く売れることはありませんでした。
一般的にはここで開発は終了ですが
それでもフリクションボールペンのチームは
開発を続けていったのです。
フリクションボールペンはなぜ生まれたのか
フリクションボールペンは初めから
メガヒットを記録したわけではありません。
最初に注目したのは当時、
フランス人がマーケティング担当をしていた
ヨーロッパ代表でした。
なぜヨーロッパ代表が
この開発に注目したのか。
その理由はフランスでは
通常の授業で万年筆を使っており、
間違えた場合にはその万年筆を
インキキラーで消す必要があったからです。
それが大変だったというだけではありません。
さらにそのインキキラーでは消えないインクで
書き直すという作業も必要でした。
インキキラーとは化学反応を使って、
すでに書かれている文字のインクを消す
特殊インクのことです。
つまりペンが3本必要なわけです。
それがフリクションボールペンを使えば1本で済みます。
そのため6000万本が売れました。
こんな画期的なことはありません。
しかし、これはフランスでの話です。
ではなぜ日本でも売れたのでしょうか。
市場の潜在的なニーズにこたえることが売れる秘訣
日本でまず売れたのは特殊な職業の人達でした。
たとえば本の校正をする人ですね。
なぜこうした人たちが
フリクションボールペンを使用したかというと、
本の校正は考えながら赤入れをする必要があるからです。
赤入れをして間違えたら
消せるボールペンは
間違いなく役に立ちます。
僕も文章の校正をすることがありますが、
このペンを使うととても便利です。
しかし、特殊な職業の人達しか利用しないのであれば、
これほどのヒット商品にはなりません。
こうしたヒットの背景には
ボールペンを消すという
潜在的なニーズがあったということです。
そもそもボールペンで書いたものを消す場合、
修正液を使っていましたよね。
僕もいつまでだろう、、、
中学校くらいまでは
修正液を使っていた記憶はあります。
修正液を使ったことがあると思いますが、
乾くまで待たないといけませんし、
乾いたあとにデコボコになることもあります。
僕は乾かずにノートを閉じてしまい、
ページ同士がくっ付いてしまったと
いうこともありました笑
最近では修正液ではなく、
修正テープを使うことができるので、
楽にはなりましたし、
きれいにできるようにもなりました。
しかし、それでも紙がデコボコになってしまったり、
うまく消すことができなかったりします。
また、修正液や修正テープを使えば、
その費用もかかってしまいます。
つまり、ボールペンを消したいという
ニーズはすでに存在しており、
書いた文字を消す専用の文具は
すでに開発されていたのですが、
しかしフリクションは
それらの商品の代わりになり、
たった1本で
・ボールペン市場
・修正液、修正テープなどの専用文具
という2つの市場が重なった新たな市場を独占することに成功したのです。
フリクションボールペンの
修正液や修正テープを使わずに
インクをきれいに消すことができるという特徴は、
ニーズを満たしていたのでそれを見つけて
新たな価値を提供したという事例になりました。
潜在的なニーズを掘り起こしたことが
成功の秘訣ですね。
ニーズを満たすために
インクの色を変えるのではなく、
透明にすることで、消したように見せるようにしたというのは
ここは企業の大きな努力ですよね。
またニーズの大半はオフィスで働く人たちからのもので、
大人向けの販売戦略を立てました。
大人向けを意識したため、
値段も通常のボールペンよりも高く設定し、
きれいに消せるということを強く打ち出す販売戦略をとっています。
そのボールペンを使う価値を理解している人に
ターゲットを絞ったのです。
これが日本での大ヒットにもつながったと言えるでしょう。
まとめ
これまでフリクションボールペンがどのように開発されて、
どのように販売されたか説明してきました。
こうしたマーケティングの知識を
身につけることができれば、
自立するための戦闘力アップにつながっていきます。
マーケティングの知識は個人でも
企業でも必要なのは変わりがありません。
これからはますます個人での
活動が求められていきますので、
僕もさらにマーケティングの知識を深めて成長していきます。
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